4子局でも負ける原因を考えよう

9路盤で4子を置くということは,19路盤ならば 4 倍の16子を置くことに相当する。こんなに置いたら負けることは無い,と思われる。それでも負ける場合があるとすれば,どのようにして負けるのかを考えてみよう。
下図のように,白 ① に対して,黒 ② のように威圧するのは当然考えられる。黒石が多いので,白は軽くかわそうとする。黒は ④ のように守りながら,白を攻める。 ⑤ と間を割いてくるので,⑥ と引いておく。


敗勢になった2つの緩着

下図のように進行した時,⑯ が緩着である。


続いて,白が ⑰ と継いだ時,黒 ⑱ が緩着である。

黒 ⑱ は緩着というよりも「悪手」である。白 ⑲ に抑えられると継ぐ必要が生じて,後手になってしまう。
そして,左下(白 21)に廻られると,難しい戦いになる。双方の棋力差を考えると,もはや黒に勝ち目はないであろう。


相手の石を切り離すのが良い

黒 ⑱ では,どのように打つべきだったろうか? 下図のように,黒 ① と出れば良かったのである。白 ② の抑えに,黒 ③ と切って,相手の石を切り離すのが最善であった。


但し,自分の眼を確保する前に激しく切り結ぶのは,双方の石の強弱,ダメ数,石の発展方向などを読む棋力が必要になる。
それらが充分でない初心者は,4子局の最初の例のように,「2辺で別々に生き石を作る方針」に従った方が良い。